映画と英語を交互に書くブログ。

映画の感想や、覚えた英語を書いたりするブログ。ゆるーくやります。

韓国映画『チェイサー』の感想。

f:id:xxbxxqxx:20161112235111j:plain

概要

『チェイサー』(原題 : THE CHASER, 2008年)は、ナ・ホンジン監督の長編映画デビュー作で、その後2010年『哀しき獣』でもタッグを組むキム・ユンソクが主演の韓国映画です。

2004年にソウルで実際に起きた"20人連続殺人事件"をベースにしており、バイオレンス描写もそこそこ入っているため、韓国ではR18指定。

 

以下、あらすじ

元刑事のジュンホ(キム・ユンソク)が経営するデリバリーヘルスで、ヘルス嬢が次々と失踪するという事件が起こっていた。ジュンホは彼女たちに渡した高額な手付金を取り戻すため捜索を開始する。 やがて、出勤したミジン(ソ・ヨンヒ)の相手の番号が、それまでに失踪した嬢達が最後に仕事をした相手と一致していることがわかる。ジュンホは単身、男の自宅へと向かっているというミジンの下へ急ぐ。

 

個人的に、今年2016年に入って、韓国映画は意識して観るようになりました。きっかけは2003年の韓国映画殺人の追憶』を観て、世界レベルで通用する圧倒的な完成度と、俳優陣の演技の振れ幅に度肝を抜かれたから。特にサスペンスは面白いですね〜。

 

点数

☆ 3.7 (満点 : 5.0) 

 

ヨカッタ

アクション

特に室内や入り組んだ路地など、限定された空間内での格闘アクションが凄くうまい。例えばソファーや机を間に挟んで敵同士けん制しあったり、その辺にある小道具を武器に使ったり、緊迫感とスピード感ある格闘シーンが随所に挟まれるのは楽しくて飽きないです。日本映画で良質なサスペンスと格闘が一緒になった映画って、まだまだ少ない気がします。 

演技

もう役者の感情の振り幅がすごい。喜怒哀楽それぞれどの場面でもクオリティ高い。

そして「心底くたばって欲しい」と思わせる悪役側の演出。理解不能な悪を描くにあたって、日本はまだ負けてる気がするな。

あとは主役を演じたキム・ユンソクの体型。だらしなくはないけど、腹回りや顎の辺りの贅肉は充分で、しかも肉弾戦もこなせる重量感ある俳優っていうのも、あまり日本では見ないんですよね。

追いかけっこ

「犯人らしき容疑者を見つけて追いかける」というシーンが、この作品限らず韓国映画だと高確率で入っています。

バックでかかってる音楽も、ドラミングというかリズミカルというか、前後のシーンから明らかにトーンが変わって、インド映画のダンスシーンのようなお約束感があります。追いかけっこが始まると「お、キタキタ」と楽しくなってしまう。

 

ヨクナイ

韓国の警察描写

どの韓国映画を観ても、警察は「無能」か「ずさん」か、あるいはその両方。

社会的な弱者を平気で犯人に仕立てようとかするし、いくらなんでもこんな酷いことはないだろうと思ってしまうけど、実際のところ現状をどこまで反映しているんでしょうか。

あと主人公、元刑事とはいえ、こんなに警察署内や現場を歩き回れるのってどうなんだ。毛利小五郎か、とツッコミを入れたくなる自由度です。

少し雑な展開。

犯人に監禁される売春婦の娘がいて、途中主人公と一緒に母探しをするんですが、後半かなり"空気な"存在になってしまう。主人公と売春婦には、(とてもそっけない)雇用関係しかなかったはずで、主人公が必死に犯人を追う動機にこの娘がもっと絡まなくちゃいけないはずなんだけど、その描かれ方が少し不十分に感じました。

あと、各登場人物たちが、根性とか意地とかで動くタイミングが多々あって、それが良しとされる描き方もあるせいか、結果悪い結末が待っていたとしても、「あん時冷静に動いていれば防げたんじゃ・・・」と思うことがあります。

 

最後に 

残酷な描写はあるけど、グロいシーンはそこまで多くない。

胸糞悪い展開も多々あるけど、やっぱり物語の推進力がすごかったです。

面白いサスペンスとかクライムムービーが観たい!という人におすすめ。